
「使わない実家を、解体せずに、誰かの暮らしの場として残したい」── そう願う空き家所有者の方に向けて、由工房が取り組む「贈与型賃貸住宅」の仕組みを、所有者・移住希望者の双方視点でわかりやすく解説します。中国新聞・備後ぷらすゆう・府中News速報の3社にも取り上げていただいた、空き家活用の新しい取り組みです。
贈与型賃貸住宅とは、所有者から地域に住む方(または移住希望者)へ、家を「贈与する」かたちで貸し出す仕組みです。一般的な賃貸とは異なり、契約期間が終わると建物の所有権が借主側に移ります。所有者にとっては「使わない実家を解体せずに誰かに渡す」道、借主にとっては「初期費用を抑えて自分の家を持つ」道として機能します。
由工房ではこの仕組みに取り組み、府中市・近隣自治体において実例を積み重ねてきました。地域の人口減少と空き家増加の両課題を、所有者・移住者・地域の三方一両得で解こうとする取り組みです。
従来、空き家所有者の方々の選択肢は「売る・貸す・解体する・自分で住む」のおおむね4つに集約されていました。しかし実際には──
このどれも選びきれない所有者の方が多くいらっしゃいます。贈与型賃貸住宅は、第5の選択肢として「家を必要としている人に、家賃という形を通じて少しずつ渡していく」という設計を取りました。所有者にとっては、解体費負担なし/賃料収入あり/将来の相続問題からも解放される構造になっています。
通常の賃貸と贈与型賃貸住宅の違いを、項目ごとに整理します。
【所有権の行方】
通常の賃貸:契約終了後も所有者のまま
贈与型賃貸住宅:契約期間終了後、借主に移転
【初期費用(借主側)】
通常の賃貸:敷金・礼金・保証金
贈与型賃貸住宅:初期費用を大幅圧縮(条件あり)
【修繕の主体】
通常の賃貸:原則として所有者負担
贈与型賃貸住宅:借主側が将来の自宅として手を入れる
【所有者の将来負担】
通常の賃貸:相続・解体問題が残り続ける
贈与型賃貸住宅:契約完了で問題が解消
【地域への波及】
通常の賃貸:居住者の流動性が高い
贈与型賃貸住宅:定住人口の増加に直結

――所有者ヒアリングより(2025年)――
家を解体するのは、誰でも悲しいんです。でも住む予定もないし、相続も子どもに任せきりにはしたくない。贈与型賃貸という選択肢があると教えてもらって、最初は「そんな都合のいい話があるのか」と疑いました。でも実際に契約が進んでみると、こちらの心配ごとがひとつずつ整理されていって。今は、家を選んでくださった方の入居後の暮らしが楽しみです。


すべての空き家が贈与型賃貸住宅の対象となるわけではありません。一定の条件を満たす物件で実施しています。
判断はケースバイケースとなります。「うちの家は対象になるかしら」とお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。
【所有者側のステップ】
【移住希望者側のステップ】
Q. 贈与税はかかりませんか?
A. 本仕組みは「賃貸契約に基づく月次賃料の積み上げ」を主軸としており、いきなり建物を無償譲渡する設計ではありません。税務上の扱いは個別物件・契約形態により異なるため、契約締結前に税理士同席のもとでご説明します。
Q. 借主側で改修したい場合は?
A. 由工房が窓口となり、必要な範囲で施工対応します。古材・古建具の活用、断熱性能の向上、間取り変更などにも対応可能です。補助金活用の支援も行っています。
Q. 途中で借主が退去した場合は?
A. 契約形態にもよりますが、その時点までの賃料は所有者に支払われ、所有権はまだ移転していない状態となります。次の借主募集も含めて由工房がサポートします。
由工房の贈与型賃貸住宅の取り組みは、以下3社のメディアで紹介されています。
また、全国空き家アドバイザー協議会 広島県府中支部の取り組みとしても、本事業は重要な実践事例に位置づけられています。
空き家を所有されている方も、移住先を探されている方も、お気軽にご相談ください。由工房が一次窓口として、お話をお伺いします(初回相談無料・秘密厳守)。